トピックス


2015年7月アーカイブ

この不動産売買契約の対象は土地として取引を行いました。
それでは、その土地上にあった構築物の簿価は0円なのでしょうか。
この構築物の取得価格は、損金算入する減価償却費の計算の基礎になりますから、
法人の所得計算においては重要な問題です。

今回はこの取得価格における判例をご紹介します。
この土地を購入した法人は、売買対象を土地として、「土地」「構築物」を取得しました。
そして、一定の取得価格を付したうえで減価償却費を損金に算入しました。

これに対して、税務署側は、本件の構築物は無償取引なのでその減価償却費の損金算入は
認められない、と更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分をしました。

この双方の主張をまとめてみます。

法人は、
①業務に関連する車両を出入りさせるために構築物が必要であり、更地の土地を取得する必然性はない。
②土地の適正時価よりも高い価格で売買契約を行っている。

一方、税務署側は、
①売買契約書に本件構築物を売買対象とする記載がなく、売買の交渉の経緯でも対象となっていない。
②法人は売買に伴う融資を受ける際、金融機関には土地を購入すると説明していた。
③法人は購入した年度の償却資産申告書に本件構築物を含めておらず、翌年からの申告をした。

さて、この段階でみなさんはどう思いますか。

裁判所が下したのは取得価格は0円ではない!
よって法人の主張が認められました。
では、なぜ!?

税務署側の①②は判断材料としてはさほど重要ではなかったようです。
本件で重視されたのは、
法人の主張である①が大きな要因でした。
この是正勧告により、実際に車両を保管できる場所を探さなければならなかったという状況になったということです。 


今回は、一定期間権利を行使しないままいるとその権利は時効で消滅してしまいますよ!
をテーマに消滅時効で権利を失わないための対策をご紹介します。

現在の法律では、一般的な債権は、10年間行使しないと時効で消滅します。
今後の民法改正では一般債権も5年に代わる可能性があります。
しかも事業間取引のような商行為に基づく債権は5年間行使しないと消滅します。

表題にご紹介させて頂きましたように、事業の種類によっては消滅時効の期間が
短い場合もありますのでご注意!飲食店の代金(ツケ支払)は1年というのはご周知の通りです。

それでは、事項による消滅を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。

消滅時効の期間が経過するまでに次のような事情があれば時効の完成を防ぐことができます。

①訴訟の提起、支払い督促の申し立て、調停の申し立て、破産の手続き開始などの請求
②差し押え、仮差押え、仮処分
③一部を支払う、支払い義務を認めるなどの債務者の承認

ここで注意です。
上記の事由が終了した時点で時効期間が進行します。
そして、債務者に請求書を送るだけではだめです。これはあくまでも催告という予備的措置ですので、
①~③の手続きをして遡求し時効期間をリセットできます。


定期借家制度ってどうなの!?

賃貸物件の契約では普通賃貸借と定期借家に大きく分かれます。
定期借家ときくと、ある一定の期限のみ貸主様が賃貸するので、期限が来ると引っ越さなければならないので、
住環境や条件が良くても敬遠しがちです。 当然、そのような条件で賃貸するので相場より安く借りれたりはします。
期限付き!というこの定期借家制度はまだまだ制約が多く市場では受け入れが少ないのが現状です。

しかし、最近は定期借家契約でも再契約をしながら長期的に契約を継続しているものが増えてきております。
これはどういう事かといいますと、ある一定の期間しか賃貸できない場合を除きますが、賃貸に出すということは、賃料滞納や近隣への迷惑行為等がなければ、長く借りて頂ければ貸主様も嬉しいはずです。定期借家契約完了時まで良好な関係が維持できているのであれば、再契約をして引続き賃料収入を得ることができます。

このように普通賃貸借ならば、「信頼関係の破壊の法理」によって契約の解除ができるかの判断になりますが、定期借家のように、確定的に契約が終了するものであれば、「契約条文をまもらない借主とは再契約しない」といった運用をすることが可能となり、リスクが回避でき、良好な賃借人を探すこともできますし、これが賃貸マンションならば、悪質な入居者を少なくし、マンション全体のモラル向上にも役立ちます。

定期借家契約ならではの賃料の支払い方法もあります。
普通賃貸借契約では「※賃料増減請求権排除の特約」※(賃料を減額しない特約)を付けることができるので、一般的な支払方法である毎月払いのほか、期間中の賃料を全額前払いにしたり、一部を前払いにすることも可能です。
この支払方法の課税関係は、貸主様・借主様ともに期間にわけて申告することが可能です。

普通賃貸借がよいのか、定期賃貸借がよいのか迷われている貸主様、参考にしてくださいね。