トピックス


2012年12月アーカイブ

相続時に中古資産の耐用年数の適用は

不動産貸付業を夫婦で営んでいたが、配偶者が建てた賃貸マンションなどの複数の減価償却資産を
相続により取得した際に、法定耐用年数による減価償却ではなく、
中古資産に係る簡便法による耐用年数を適用した。
この申告に対して原処分庁から所得税の更生処分を行ったが...

争点は以下の通りです。

原処分庁

所得税法60条1項は、個人が相続により取得した資産を譲渡した場合の所得金額の計算について、
相続人が当該資産を「引き続き所有していたものとみなす」旨規定している。
一方、中古資産の耐用年数等を定めた耐用年数省令3条1項は、個人が使用された減価償却資産の
取得をした場合に適用されるが、相続で取得した請求人は取得日以前から本件各減価償却資産を
引き続き所有していたとみなされ、使用された減価償却資産の取得とは認められない。

申告者

所得税法60条などは相続による取得が含まれることを前提としているが、耐用年数省令3条に規定する取得には
相続を除く旨の明文規定はなく、文言解釈の統一性の要請から同条に規定する取得は相続による取得を含むと
解すべき

審判所の判断

所得税法60条の規定を受けた所得税法施行令126条2項は、減価償却資産について相続等による取得の場合、
譲渡所得課税に係る繰り延べを行うと規定している。同規定は単に当該減価償資産の取得価格を引き継いで償却費
の額の計算を行うにとどまらず、前所有者から取得の時期、当該取得時から相続等による取得までの経過年数、
未償却残高も併せて引き継ぐことを当然の前提として規定していると解される。
このため、相続により取得した建物等の減価償却資産に係る償却費の額の計算では、前所有者の用いた
法定耐用年数によるべきであると裁決した。

衆院選、主要政党税制の公約

自民党の圧倒的な勝利で終わった衆院選ですが、今回の争点は税制の公約が勝敗を決めたのではないでしょうか。
当然、原発問題も大事なことではありますが、返り咲き?の自民と躍進を遂げた維新・みんなの税制関係の公約を確認しましょう。

消費税の引き上げ

自民党   :基本的に実施。実施半年前に内閣が判断。
維新の会 :引き上げとは別に、消費税を地方税化し、税率を11%にする考え
みんなの党:凍結

消費税引き上げの際の低所得者対策

自民党 :簡素な給付措置の暫定的、臨時的実施と複数税率の導入の検討

所得税

自民党    :各種控除や税率を一体的に見直す。24年度中に必要な法制上の措置。
         配偶者控除は維持し、年少扶養控除は復活する。
維新の会   :減税で働き盛りの世代の負担軽減、消費活発化。
みんなの党 :全額税額控除の導入等、寄附税制を改革

法人税

自民党   :国際標準に合わせて思い切って減税
維新の会  :法人税減税。再投資税額控除制度の導入
みんなの党:法人実効税率を20%へと減税する。

相続・贈与税

自民党   :24年度中に必要な法制上の措置
維新の会  :所得課税、社会保険料収入の不足がある場合、死亡時清算としての年金目的特別相続税を創設
みんなの党:贈与税の軽減

その他の税制

自民党   :事業承継税制の要件緩和、事業主報酬制度の導入、研究開発税制やエンジェル税制の拡充
維新の会  :消費税の地方税化。インセンティブ分(5%)と財源調整分としての地方共有税(6%)の組み合わせ
みんなの党:租税上の償却期間の設定は投資者に自由に任せる「自由償却制度」を導入

社会保障と税の共通番号

自民党   :早期導入を進める
維新の会  :導入
みんなの党:社会保障番号制度を導入

歳入庁構想

自民党    :反対
維新の会  :創設
みんなの党 :創設

この歳入庁構想に対しての立場の違いが今後どのような展開になるのか見守っていきたいと思います。

建替え工事中の住宅用マンションの敷地の軽減特例

住宅用のマンションを建て替えるに至って、工事が年をまたいでしまう場合は良くあることです。
それでは賦課期日である1月1日に建物が竣工されていない場合には、敷地の軽減特例は
受けれないのでしょうか。
住宅用地の軽減特例・・・課税標準を価格の3分の1(200㎡以下の部分は6分の1)
原則としては1月1日で建物が出来上がっていない場合にはその土地の固定資産税については
住宅用地の特例の対象にはなりませんが、所定の条件が整えば適用は認められます。

①その土地が、前年度の賦課期日(1月1日)において住宅用地であったこと。
②住宅の建設が当年度の賦課期日において着手されており、翌年度の賦課期日までに
完成するものであること。
③住宅の建て替えが、建て替え前の敷地と同一の敷地において行われるものであること。
④前年度の賦課期日における土地の所有者と、当年度の賦課期日におけるその土地の
所有者が原則として同一であること。
⑤前年度の賦課期日における住宅の所有者と当年度の住宅の所有者が原則として同一で
あること。この場合、土地又は住宅の所有者の配偶者または直系血族が住宅を建て替えることは
含まれます。
上記のような条件が整えば敷地の軽減特例は認められます。

サブリース契約のメリットとデメリット

サブリース契約とはその名の通り転貸借契約のことです。
賃貸業でいえば、オーナー様からサブリース会社が一括して借り上げ、その賃貸不動産を
サブリース会社が入居者を募集して貸す形態をいいます。
ここでオーナー様側とサブリース会社で締結する契約で気を付けなければならない特約等があります。
ひとつ例をあげると、家賃の定額保証増額保証です。
オーナー様側からすると安定した家賃と将来の見込みができてすぐにでも飛びつきたい特約ですが、
そんな都合よくいくはずがありません。 
増税や社会情勢からみても現状の家賃からすぐに上昇とは考えにくく、むしろ現状維持すら難しい時代です。
そうなると、サブリース会社の利益はなくなり、オーナー様に対して賃料減額請求
そして話し合いがつかない場合には調停→訴訟などといった手続きを取ってくる可能性もあります。
そうなるとオーナー様側としては冒頭にあった定額保証の特約などを理由に対抗してきますが、
判例では減額請求を認めたものもあります。それに、調停などになるまえにサブリース会社の倒産などと
いったリスクも出てきます。 サブリースにはメリットもありますが、大きなデメリットもあるので、契約時には
契約条項をチェックしてもらうようにしましょう。