トピックス


2012年9月アーカイブ

自己所有の物件とは違い、賃貸物件に住んでいると、賃貸人の管理下によって専有部分の一部の設備、共用部分、
そして建物全体のメンテナンスにまで気を回すことは少ないでしょう。しかし、賃貸物件には所有者の変更という
ことが起こることがあります。所有者の変更にもいくつか種類があって、不動産売買による変更、相続による変更、
競売による変更などがあります。それぞれ論点がかわりますので3回に分けてご紹介させて頂きます。

今回は売買による変更です。

賃貸借物件が売買によって所有権が移転した場合に、新所有者から退去を求められたケースを事例としてご紹介。

1、引越しをしなければならないのか。
2、引越しをしない場合、家賃は誰に支払うのか。
3.引っ越す場合は誰に敷金の返還を求めたらよいのか。

この場合は、所有権取得の登記をした新所有者が賃貸人の地位を当然に継承します。賃貸借契約は、
従前の契約内容で継続するので引っ越す必要はありません。そして、家賃は新所有者に支払い、
賃貸借が終了した場合は、新所有者に敷金の返還請求をすることができます。


ここで気をつけなければいけないのが、賃貸人は借家人に対し、賃貸人としての地位の継承を主張する為には、
所有権移転登記を経る必要があります。そして、賃借人が賃料を新賃貸人に支払う場合は、
旧賃貸人に問い合わせたり、所有権の移転登記の有無を調査して支払先を確認する必要があります。
その際に、移転登記が確認取れてない場合は、旧賃貸人に支払っておくことが無難でしょう。
新賃貸人は賃借人に対し、旧賃貸人と連名で賃貸人が変更したことを通知しておくとよいでしょう。

継承される賃貸借契約の内容

賃料額・支払時期・支払方法・賃貸借の期間などの契約内容は、従前の内容のまま、新賃貸人に引き継がれます。
敷金の返還義務も引き継がれ、もし、賃料の滞納などがあれば、それに当然充当され残額が新賃貸人に継承されます。

なお、敷金の返還義務が新賃貸人に引継されるのは、あくまでも建物所有権の移転の際に賃貸借契約が
存続していた場合であり、契約終了後から建物明渡し前に建物所有権が移転された場合には、敷金の返還義務は
新賃貸人には継承されません。

法律名称...。消費税増税法案

報道では、増税法案とよく言われてますが、その内容をすべての人が知っているのでしょうか。これは、平成24年8月10日に成立した以下の8法案のことをしめしています。税がいかされますように。

1.「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等の為の国民年金法等の一部を改正する法律等」
2.「被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案」
3.「社会保障制度改革推進法案」
4.「子ども・子育て支援法案」
5.「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律案」
6.「子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案」
7.「社会保障の安定財源の確保等を図る税税の抜本的な改革行うための消費税法の一部を改正する等の法律案」
8.「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方公布税法の一部を改正する法案」

賃料の増額請求と適正賃料

賃貸マンションのオーナー様より貸家の賃料の増額を請求されてます。承諾しなければなりませんか?
先般このような問い合わせがありました。
当然借主側からすればすぐには了承しにくい請求ですね。
このような場合、どのような対応をすべきか例をあげてご紹介致します。

普通賃貸借契約で貸家を5年借りています。
契約期間は2年ですでに2回更新しております。その2回ともに賃料の増額請求はありませんでした。
次回の更新時に家賃の5%の値上げをしますと要求がありました。どのように話し合いをすればよいでしょうか。

まず、結論から言いますと

オーナー様からの賃料を増額できる場合は借地借家法で以下の規定があります。
①租税などの負担の増加
②土地や建物の価値の上昇その他経済事業の変動
(その他の経済事情の変化とは、物価の上昇や一般国民の所得上昇、労働者の平均賃金の上昇など)
③近隣同種の建物の借賃に比べて不相当となった時などがあります。

したがって、上記①~③の各事情を具体的に総合考慮して、値上げできるか、そして値上げ幅が相当か判断されます。
そのなかで、賃料の増額が妥当となれば値上げに応じなければならない可能性があります。
ただし、納得できない場合は調停に申し立てることもできます。その時は賃料の滞納扱いにならないように法務局に
供託する事を忘れないようにしましょう。

相続税を養子の人数で節税しよう!

養子縁組には養子と実親との親子関係を継続したまま、養親との親子関係をつくる二重の親子関係となる普通養子縁組と、6歳未満の養子が戸籍上も実親との親子関係を断ち切り、養子を実子と同じ扱いにする特別養子縁組があります。

今回は普通養子縁組を活用した相続対策をご紹介!
一般的には養子は1人しか認められないと思われがちで、相続税法上でも基礎控除や税額の計算上においても、
養子の人数は実子がいる場合には1人、いない場合でも2人と制限してます。
しかし、あくまで制限しているだけで、それ以上を禁止しているわけではありません。
そもそも民法上は養子の人数に制限は設けてません。
これを利用すれば、法定相続人1人につき基礎控除額1000万円、生命保険や退職金で1人あたり500万円まで
非課税にする取り扱いも有利です。さらに養子を設けることにより、1人あたりの相続分を減少することで、
適用税率が低くなるメリットもあります。
ですから、相続税の計算上では、養子の数を制限してます。
しかし、これをうまく利用すれば、財産の継承を1世代飛ばし、子供の相続税を節税する事ができます。
これは、子から孫への贈与税も節税できる事になります。

孫を養子にする際、注意すべき点は、被相続人の一親等の血族か配偶者以外の者の相続税は、その税額に2割を加算
するという『相続税額の二割加算』の規定が適用になるということです。
この2割加算制度は、特別養子や子供の配偶者を養子にした場合、あるいは子供が被相続人より先に死亡したために
孫が代襲相続する場合いは適用されません。

賃貸人の告知義務...自殺・建物の瑕疵・近隣問題

今回のテーマにある告知義務は、入居前に知っておけば回避できることです。
末長くここちよい生活を入居者にしてもらうためのオーナー様の義務ですし、後に大きなトラブルと損害賠償にも
発展しますので、仲介業者や管理会社に任せっぱなしにしないようにしましょう。
それでは3つの例をもとに紹介致します。

自殺
借りている1戸建てで首つり自殺があったということを知りました。
しかもその場所が家族団欒の場であるリビングで、子供にもこの事実が分かったので転居をしたいと考えている。
この事実に関して賃貸人から告知を受けてなかった。

結論は瑕疵担保責任として契約を解除できます。また、その事実を秘して賃貸借契約を締結した賃貸人に対しては
告知義務違反を理由として契約を解除し、新たに転居する費用などの損害賠償も請求できる可能性があります。

建物の瑕疵
一戸建てを借りていましたが、豪雨の際に床上50センチメートルくらいまで浸水し、衣類や家電品など多額の家財道具
が毀損して使用不可能になってしまいました。この住宅は低地に建っているうえ、地盤の水はけが悪く、過去にも大雨の際には何度も浸水していたという事実があった。

結論は告知義務違反により損害賠償の請求をすることが可能です。
賃貸人、仲介業者は物件の性状・瑕疵などについて告知すべき義務を負ってますので、浸水していた事実を知っていたか、または仲介業者が容易に知り得たにもかかわらずそれを告げなかったとみなされます。

近隣問題
近隣でのピアノや楽器の演奏の音やペットの鳴き声によって、前の入居者も悩まされ、
それが原因で引越しをしていた事を知っていたにもかかわらず、その事実を聞かされてなかった。

結論は不実告知または不利益事実の不告知として契約を取り消すことが出来る可能性があります。
そしてそのような事実が、契約締結の前提として重要な要素となっているような場合には、債務不履行または
取引的不法行為に基づく損害賠償を請求できる可能性があります。

鍵に関するトラブルで賃貸人と管理会社の責任

前の入居者が退去した後に室内のリフォームをして雰囲気をかえたり、
室内の設備等のクォリティーを上げたりしますよね。
その際に、鍵の交換まで考えているオーナー様はどれくらいいるのでしょうか。
実は、この交換が後に大きな損害賠償を被る可能性があるのです。
今回はある事例をもとにご紹介いたします。

賃貸マンションの借主様が空き巣に入られたケースですが、その犯人は、同部屋を借りていた前の入居者でした。
そこで被害者は犯人に弁償能力がないので、貸主に弁償をしてほしいといってきました。

上記のような事件ですが、結論は、貸主にも責任が生ずる可能性が高いものと考えられます。
そして、その追求先は管理会社にも及ぶ可能性もあります。

ここで、論点となるのが、
賃貸人の義務、賃貸人の鍵の交換義務、鍵の交換に関する免責事項、管理会社の注意義務です。

賃貸人の義務となると賃借人が契約に定められた目的に適した状態で建物を利用できるように配慮すべき義務があります。したがって、賃貸借契約においては、賃貸人と賃借人しか立入ることのできない物件を賃貸する事が、賃貸人の債務の内容として合意されているものと考えます。よって、この場合は鍵を前入居者から回収しなかったことより、第三者が容易に侵入できる物件を賃貸したという点で追及されます。

賃貸人の鍵の交換義務ですが、上記のような義務があり、民法601条より「入居者が平穏に生活できるような住宅を提供する義務がある」と解されていますし、判例では、鍵交換について「新たに賃貸借契約が締結される場合の鍵の付け替えは賃貸人が当該物件管理上の責任を負っており、その義務の履行としてとらえるのが相当」と判示しています。
このような判例からすると、賃貸人にとっては、前入居者に対して合鍵を含めて一切の鍵の返還を求めただけでは足りないこととなります。
このような見解に立てば、賃貸人は賃借人が変わる度に鍵を交換しなければならず、その費用も賃貸人が負担するのが原則となります。

つぎに特約等での免責事項ですが、原則として消費者契約法によって賃借人にとっても不利益なものは無効ですが、一方的に不利益でない客観的事情としては、つぎのようなものが考えられます。
①賃貸人から十分に説明を受けた上で、鍵交換で本来かかる費用が賃料に反映され賃料が相場より低く設定されている場合。
②免責条項と引き換えに賃借の申し込みが競合した物件を優先的に借りうける場合。
③鍵が特殊なもので、通常合鍵の作製は困難であり、賃借人が安心して居住できることが客観的にも明らかな場合。
などは上記免除条項を定めたとしても有効ではないかと考えます。

それでは管理会社には責任がないのでしょうか。いや、賃貸人に代わって業者が管理する場合、賃借人と業者が直接契約を締結したときは、その契約内容に従って責任関係が処理されているわけですが、基本的には貸主と同様の責任が生じます。

借家契約と消費者契約法...消費者とは、事業者とは、

マンションのオーナー様から消費者保護法でのトラブル相談を受ける事があります。
そもそも消費者契約法とはどのような法律なのでしょうか、そして借家契約ではどのような場合に適用されるのか。

消費者契約法とは
消費者と事業者の間の契約について、消費者を保護すための特別法です。借家契約でも借家人が消費者なら適用されます。要するに、、消費者からの取り消しや無効主張の権利などを認めた法律です。

それでは、消費者とはどのような人のことか。そして消費者以外の事業者とはどのような人なのか分けて説明します。
この法律が適用されるのは消費者と事業者の間の契約であることが前提です。

消費者とは、
個人である必要がありますが、事業そのものまたは事業のための契約の当事者となる場合を含みません。
ここで気をつけなければいけないのが、ボランティアなどの営利行為を目的としていない賃借人でも、
事業として行っていることになるので、消費者には当たらない事になります。

事業者とは、
①法人その他の団体、②事業そのものまたは事業の為に契約の当事者となる個人の両方を含みます。
事業とは「一定の目的をもってなされる同種の行為の反復継続的遂行」、つまり営利性は必要なく、繰り返しなされる一定の目的行為であれば足ります。

よってマンションンオーナーは消費者契約法上の事業者になります。
これに対して、転勤中に臨時で貸している場合や親せきに一時的に貸しているような場合は、反復継続性がないか乏しいとして事業者とは認められない場合もあります。

それでは消費者契約法の適用は
消費者契約法は、平成13年4月1日に施行されています。
よって、この日以降に結ばれた借家契約だけに適用があります。
この日以前からの借家契約でも、更新契約がこの日の後にされていれば、更新契約は消費者契約法が適用されます。

こんなケースはどうなるのか?
店舗件住宅として借りた場合(事業者賃貸借との関係)

部屋を店舗兼住宅として借りている場合は、事業者でもあることから消費者契約法は適用されません。
しかし、住居と店舗を別々に契約している場合、住居部分については消費者契約法が適用されるでしょう。

こんな判例があります。
事業者として部屋を借りたとはいっても、もっぱら生活の本拠として使っており事業が極めて零細な場合などは、
消費者契約法の適用、もしくは推進適用が認められる可能性もある。

平成25年から給与所得控除に上限が...

年収1500万円を超える給与所得者は...という言葉から始めますが、サラリーマンのもっとも多い層である
年収500~800万円の枠に対しての控除等の軽減措置をもっと増やしてほしいと意見があると思います。
以前もご紹介致しましたが、以下にあげる特定支出控除の見直しはとても大きな控除ですので再度ご紹介します。

年収1500万円を超える給与所得者は平成25年から所得税が増税されます。

給与所得控除

給与所得者が給与を得るためには、少なからず経費の支出がありますが、給与についてはいわば概算経費として、
収入金額に応じて一定の給与所得控除が設けられています。
平成25年よりこの控除に上限が設定され、1500万円以上の給与は一律245万円の控除となります。

特定支出控除

給与所得者の必要経費を実額で控除する特定支出控除は範囲が拡大され足切り額も引き下げられて使いやすくなりました。
25年以降は、控除対象から除かれていた税理士等の一定の資格取得費に加え65万円を限度として図書費、衣服費、交際費等の勤務必要経費が新たに対象に加えられました。いずれの費用であっても、職務に関連している必要があります。
ただし勤務先負担のものは除かれます。
特定支出控除の範囲の拡大とともに、適用基準も下がり、給与所得控除に加算できる金額も増えました。

25年以降は、特定支出控除はが給与所得控除の2分の1より多い場合に、その2分の1との差額分を追加で所得控除できるようになります。実際にかかった経費以上に控除できるということです。

確定申告にあたっては、国税庁の様式に勤務先や交通機関の証明が必要になります。
給与所得控除は高い水準なので、足切りになる場合が多いかもしれませんが、高額の資格取得費を支払っている場合や単身赴任の場合などは適用対象となる可能性が高くなるので、領収書や証明書の準備は怠らないようにしましょう!

国交省の補助制度を知って次の一手を考えよう!

時代のニーズに応えるために賃貸不動産のオーナー様は常に市場の動きや税務に対して
アンテナをはらなければなりません。満室経営の為のリフォームやリノベーションも大事ですが、
現在の入居者が生活をより安心して暮らせるように配慮する事も経営の中では大事なことです。
しかし、耐震改修、バリアフリー改修、省エネ改修などには多額の費用がかかります。
今回はこのような改修工事に国土交通省が出した、国庫補助事業をご紹介致します。

民間住宅活用型セーフティネット整備推進事業

国土交通省は、平成24年国庫補助事業として民間住宅活用型セーフティネット整備推進事業で
民間賃貸住宅の改修を補助している。

対象は耐震改修、バリアフリー改修、省エネルギー改修のいずれかを実施する場合で、
高齢者世帯などの入居を拒まないことなどを条件に、工事費用の3分の1
(専有部分については戸当たり100万円が限度)を補助する。申請期限は24年12月28日

応募方法等の詳細は

http://www.minkan-safety-net.jp/

補助の対象となるのは、1戸以上の空き家がある専有面積25㎡以上の賃貸住宅で、次の条件を満たしているケース

①耐震改修は現行の耐震基準に適合する事
②バリアフリー改修は「手すりの設置」「段差の解消」「廊下幅の拡張」「エレベーター設置」のいずれか。
③省エネ改修は「窓の断熱改修」「外壁、屋根、天井または床の断熱改修」「太陽熱利用システム設置」
「節水型トイレ設置」「高断熱浴槽の設置」のいずれか。

そして工事後は、高齢者、障害者などの「住宅確保要配慮者」の入居を拒まない、原則として最初の入居者を
「住宅確保要配慮者」とすること、改修後の家賃については定められた賃料の上限を超えない事などの管理ルール
を10年間守る必要があります。

築年数が古い物件や立地条件が悪いマンションの空室対策に最近よく見られるのが、
入居者が部屋の壁紙や内装などを自由に変えれる物件が増えてますね。
空間を提供するという事で、入居者に楽しみと自由を与えるという点では競争から一歩秀でたアイデアですね。
この自由度を空室にまで発想を広げた事案をご紹介致します。

戸数の少ない1棟マンションにとって空室があるのは大きく収益を落とすものですよね。
それではリノベーションして賃貸したとしても賃料を大きく上げる事は今のご時世なかなか難しいと思います。
では賃料を下げて...それも得策とは言えないでしょう。そうなるとその空室をどのようにすると良いのか。

空室を他の入居者が利用できるプライベートリビングに変更したケース

それでは、その空室は収益を生まないのではないか。とご意見が出ますよね。
確かに賃料を下げて貸せば、若干でも収益が上がりますし、リノベーションすれば近隣より少し高めに
貸せるかもしれません。しかし賃料を下げれば、対業者、他の部屋、そして入居者層に影響がでますし、
リノベーションすればその工事費用の回収率を考えなければなりません。
当然、リノベーションすれば、対業者や広告としては若干の効果はありますが。
今回のケースは、新規の入居者に対してのアピールより現在入居中の方がより長く心地よい生活をするという
事に関しては、一過性の収益より大きなものを得たと考えます。
入居者同士、または来客用にリビング件ゲストルームがあるマンションと聞けば、ユーザーはきっと興味がわくでしょう。インターネット社会ではありますが、入居者からの口コミほどマンションの宣伝効果の大きいものはないと思います。こんな空室対策もよいのでは。

プライベートリビングとはどのようなスペースにしたものか。
費用のかけ方にもよりますが、キッチンや冷蔵庫、寛げるリビンググッズ、仮眠スペースなどなど。
インテリアやデザインを凝る事により、リピートしたいと思うような空間を演出すればなおよし。
そうすることにより、マンションの管理費を上げる、もしくは時間制で利用料金の設定をすれば収益も上がります。

相続税支払う資金が作れない場合は...

相続の際には様々な問題が生じます。すべての相続人との話合いが終わりそれぞれが納得いく分配をされて、さて納税!となったときに納税資金をどうしようかと考えても、相続税は発生してから10ヶ月以内に申告・納税しなければならず、しかも現金で払う必要があります。このような問題をクリアーする為に遺産分割、そして納税資金の準備に早すぎるということはありませんのできちんと決めておくべきでしょう。

納税資金の準備は資産を売却して準備という方法が考えられますが、今回はそれ以外の方法をご紹介します。

物納

相続した財産で相続税を納める方法です。これには以下のような要件が必要です。

①延納(分割払い)によっても相続税を現金で納税できないこと。
②物納する物件が決められた要件を満たすこと。

①で注意なのが、相続した現預金だけでなく相続人自身の預金も含まれます。
②は貸土地のように、売却が難しい土地や、相続税評価額でも売れないといった土地を納税でできるメリットがあります。ただし、貸土地の場合は借地契約ごとに土地を分筆して契約地積・登記地積・実際の賃貸地積を一致させ、契約書の借地人と実際の借地人を一致させることなどの賃貸借契約の整備が必要です。


資産管理会社の活用

資産管理会社を設立し、会社から銀行借入をして、相続人から相続した不動産を買い取れば、相続人はその売却代金で納める事ができます。この方法のメリットは、不動産を外部に売却せずに済み、かつ、借入金の利息を会社の経費にできるということです。
また、売却により譲渡税が多額に発生する場合には相続後に実行し、「取得費加算の特例」を活用すれば譲渡税も軽減できます。