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2012年6月アーカイブ

相続税増税に向け、賃貸オーナーにはどのような対応策があるのでしょうか。
賃貸マンション経営は、課税ベースである相続税評価額を下げることができるのです。
大きく3つの要因で賃貸経営の資産圧縮効果があるのです。
①相続税の計算上建物は固定資産評価額、土地は路線価評価額で評価されます。
(建物は建築価格の50%~70%程度、土地は時価の80%程度)
よって現金を保有した状態で相続をするより課税価格は下がります。
②貸家にする事で評価減となる。
賃貸住宅の建物の評価は固定資産税評価額からさらに貸家の評価減(30%)、
土地に関しては路線価評価額から貸家建付地の評価減(土地の借地権割合を考慮し、20%前後)が適用。
例をあげると、以下のようになります。

現金を200とします。それを不動産化で評価減をするために100の建物と土地に分けます。
建物に関しては上記①を参考に評価すると70%として70、土地は上記①を参考に評価すると80、
さらに、アパートやマンションのように貸家にすれば、70×0.7で49、土地は80×(1-0.7×0.3)で72
よって121と60%まで評価が下がります。

このような節税効果は、銀行借入で建築費をまかなう場合にも、相続時の借入金銭高が債務控除となります。
③賃貸マンションは貸家に該当する為に200㎡までの部分につき、50%の小規模宅地の評価減の規定が適用可能です。

貸主が死亡して相続が発生した場合は、その賃貸物件に相続が発生し、賃貸借契約関係はそのまま相続人に継承されます。貸主が亡くなったからといって契約の終了はありませんし、その際に契約条件を変更しようとしても借主の合意なしではできません。相続人が複数いる場合は、相続人の共有となり、貸主は相続人全員となりますが、遺産分割協議によって最終的に貸主が決まればそれ以降はその者が貸主として賃貸借契約は継続します。
それでは、遺産分割協議が整わない間に、空物件に申込があった場合の賃貸借契約はどのようにしたらよいのかですが、建物賃貸借契約は一般的に相続財産の管理行為と考えられますので、持分の過半数の者の同意があれば新たに賃貸する事も可能です。持ち分の過半数の同意を得た上で、一人が「貸主亡き○○相続人  代表者△△」といった名義で契約をし、遺産分割協議が整って貸主が特定した時に、貸主に連絡をし、契約書の貸主の記載を変更する手続きをします。
一方、亡くなった貸主との間で締結されていた管理委託契約は、相続発生時に相続人と管理業者との間で管理委託契約が継続する旨の特段の定めがない限りは、貸主が亡くなった時点で終了します。(民法653条1号)


民法653条1号
【委任の終了事由】
※委任は次に掲げる事由によって終了する。
①委任者又は受任者の死亡
②委任者又は受任者が破産手続開始の決定をうけたこと
③受任者が後見開始の審判をうけたこと

収益マンションのオーナー様に必ずといっていいほどついてくるのが次の募集の際に行うリフォームでしょう。
そのもっとも代表的なのが壁紙(クロス)の張り替えでしょう。1室を1回だけ張替えるだけならともかく、この作業はマンションをもっている期間はずっとついてくるものです。当然掛かるコストも相当なものになります。その費用はどのように計上すべきか、そしてカーテンのような器具備品を新たに取り付けた場合は。

例をあげてご説明致します。
収益マンションを1棟所有しているとします。このマンションに次のような改修工事をしました。
①マンション全体の壁紙(クロス)の張り替え 200万円
②各部屋のカーテンの取り換え 160万円【内訳は1室あたり8万円で20室】

①のクロス張り替えは建物の修繕費として損金処理が認めれます。
②カーテンの取り換え費用についても少額減価償却資産の規定が適用され、取得時の全額損金処理が認められます。
少額減価償却資産の取得価格の判定をカーテンに当てはめると、カーテン1枚では独立した機能を有しませんので、1組として使用される単位ごと、すなわち部屋ごとに取得価格を判定する事になります、よって、取り換え費用は160万円と多額ですが、1室あたりの費用は8万円と少額ですので、取得時の全額損金処理が認められます。

昨今、省エネ対策そして震災から原発廃止への動き、電力への関心が強くなってきている中でLED照明への関心とオーナー様からの問い合わせが増えてきております。LED照明へのかえることで取替えの手間や節電の効果があることはご存知の通り、消費電力が6分の1から8分の1になるといったような大きな効果があります。ただ、取替えに係るコストは蛍光灯等に比べると数倍の費用がかかるのでなかなか思い切ったことは出来ないのが原状です。それでは、取替えた場合の費用はどのような処理をできるのか。今回はその損金処理の方法をご紹介させていただきます。

LEDランプに替える事で、節電になり、取替え手間がなくなるといったように固定資産の価値を高めその費用は建物付属設備に対する資本的支出ではないかというご意見もあるかと思いますが、実際には、LEDとはいえ、照明設備の効用を発揮するための一部品であり、その一部品の性能が高まったというだけで、資産価値があがったとは言い切れません。よってこの費用は修繕費として損金処理が可能です。ただし、取替えに伴って、照明設備そのものについての工事(電気系統に改良を加えるような大きな工事等)を行った場合にはその工事費用部分が資本的支出となる場合もありますので、注意が必要です。

退職金を使った税金対策 (事業承継) 

事業をされている方の9割はある程度の時期になると事業承継が頭を過りますよね。その際にはそれまでの功績による退職金とそれを担う会社の損金算入についてのバランスを考える事になります。今回はその退職金がどの段階そしてどのように損金算入されるのか紹介させていただきます。
まず大事なのが、役員の退職金の額が適正であるか、そして次の3つのような事実があるかが大事です。
①常勤役員が非常勤役員になったこと。
(常勤していないものであっても代表権を有している場合や、実質的にその会社の経営上主要な地位を占めていると認められる場合は除かれます。)
②取締役が監査役になったこと。
(監査役でありながら実質的にその会社の経営上主要な地位を占めていると認められる場合や、使用人兼務役員として認められない大株主である場合などは除かれます。)
③分掌変更等の後の役員給与が概ね50%以上減少したこと。
(分掌変更等の後においても、実質的にその会社の経営上主要な地位を占めていると認めれる場合は除かれます。)
上記のように単に非常勤になるだけではなく実質的に会社の経営上主要な地位を占めない事と、対外的にも分掌変更したことをアピールするべきです。これをしなければ、会社からの退職金は役員への賞与としてみられ、損金不算入となりしかも、退職所得控除(退職金-退職金所得控除×2分の1)が使えない為に税負担が増え、会社と個人のダブルパンチとなります。
その退職金所得控除も今回の改正により、平成25年1月1日以後に役員等としての在任期間が5年以下の者に支給する役員退職金については2分の1課税が適用できなくなります。
退職金所得控除は以下のように定められております。
①勤続年数が20年以下の場合
勤続年数×40万円
②勤続年数が20年超えの場合
(勤続年数-20年)×70万円+800万円

次に適正な退職金の額の算定ですが、退職した役員の勤続期間・退職の事情・退職時の給与・他の同規模業種の会社等から総合的に判断しますが、一般的には次の算式により算定されます。
損金算入限度額=退職時の月給×勤続年数×功績倍率
(功績倍率とは他の同規模同業種の会社における役員に対する退職給与の支給状況やその役員の地位等に照らして算定されますが、代表取締役で2~3倍 役員で1~2倍とされます。)
このように算出された退職金の損金算入時期は、
原則として株主総会等の決議により、その支給額が具体的に確定した事業年度
特例として、損金経理により役員退職金を実際に支払った事業年度の選択ができます。

使途秘匿金は損金不算入で税率40%の追徴課税

使途秘匿金とは、法人が支出した金銭のうち、相当の理由なく相手方の名称やその事由を帳簿書類に記載していないものをいいます。そして使途秘匿金に該当する場場合には、通常の法人税の他に当該使途秘匿金の額に40%を乗じた額が法人税として課税されます。そのときの課税はその法人が赤字・黒字関係なくして追加的に40%の税率で課税しますので、法人住民税も課税されることになります。もし接待した相手を明らかに出来ない場合ですが、使途秘匿金は法人の金銭による贈与等が前提ですので、サービス提供は含みません。したがって、法人がゴルフの接待等で招待した相手を明らかに出来ない場合は、原則として交際費となりますが、出来る限り招待者は明らかにしておくべきです。次に渡切交際費ですが、これは給与として取り扱われ、交際費等には含まれません。ただし、役員等が交際費等にしたい場合は使用明細や領収書等の提出を受け内容を明らかにする必要があります。ただし、その役員等が接待等で使用されたものでも、相手方の氏名等が、合理的理由なく帳簿に記載されていない場合には、使途秘匿金として課税されることがあります。この場合、役員給与の額は、渡切交際費から使途秘匿金相当額を控除した金額となります。

六甲壱番館に空き予定でました。

http://www.daiwajyutaku.com/rokko/2f/201.php

表示規約・公正競争規約の変更

今回、改正された平成24年4月から適用されている表示規約・公正競争規約の変更とDK・LDKの表示で不動産賃貸管理に係るものを抜粋してご紹介します。 
①二重価格表示の基準の変更
「新築後2年以内の未入居の建物」に加え、中古住宅及び土地についても販売物件の値下げ前後の価格等を表示する二重価格表示を行う事ができるものとする。ただし、賃貸住宅は除外される。
②畳数表示基準の変更
中古住宅に限り、畳一枚当たりの面積が1.62㎡に満たない場合には、①その旨及び②畳一枚当たりの面積を表示することを条件として1.62未満で表示する事を例外的に認めていたものを、①畳を1.62㎡以上に換算した畳数の表示に統一する
③モデルルーム等の不当表示基準の変更
モデルルーム、完成予想図等による表示について、現行の優良誤認に当たる表示に加え、「事実に相違する表示」も不当表示とする。
必要表示事項の追加
(1)分譲宅地、新築分譲住宅及び新築分譲マンションの広告の必要表示事項について、「日照その他物件の環境条件に影響を及ぼすおそれのある建物の建築計画又は宅地の造成計画であって自己に係るもの」に加え、「自己が知り得たもの」を追加する。
(2)賃貸マンション及び賃貸アパートの必要表示事項に家賃保証等と契約することを賃貸条件としている場合に、その旨及び契約に要する金額を追加する。
⑤文言等の整理
(1)価格・賃料に係る表示基準の規定について、「宅地」「土地」及び「敷地」の文言を「土地」に統一
(2)不動産全般についてのインターネット広告の必要表示事項を住宅・宅地といった物件種別ごとの必要表示事項に振り分けるとともに、関連規定の文言を整理。
(3)その他字句等を修正

償却前利益を知り、借入金返済は減価償却費以下にしよう

借入はあまりしたくないものですが、そうも言ってられないのが経営の難しいところです。
それでは年間いくらまで借入金を返済できるのでしょうか。
そもそも借入金の返済財源は当期純利益と減価償却費の合計になります。これを償却前利益といいます。
例をあげれば、当期純利益が3,000万円、減価償却費が1,000万円とすると償却前利益は4,000万円よって年間4,000万円は1年間に返済可能額とみられます。
しかし、会社経営には運転資金やその他の経費も掛かりますので全額を借りるとキャッシュフロー経営はできません。
それでは、この会社の理想的な借入額はというと、減価償却費以下つまり1,000万円以下が理想でしょう。
そうすれば当期純利益が残る形になります。(これはあくまで単純な計算でその他さまざまな要素はありますが)
このようにキャッシュフロー経営に近づけるためにはできるだけ償却前利益に近づけない借入で経営すべきでしょう。

有料老人ホームへの入居金の贈与税は

高齢化の急速な進展に伴って、有料老人ホームへの入居一時金を配偶者や子がが負担した場合、一時金が贈与税のかからない「生活費」に当たるか否かが注目されている。焦点は社会通念上、生活費に当たるかどうか。相続税法9条では、対価を支払わない、又は著しく低い価格で対価の利益を受けた場合に利益に相当する金額に贈与税を課すと規定しているが、同法の21条では、扶養義務者相互間で生活費などの為に取得した財産のうち通常必要と認められるものは課税対象としないとしている。それでは、生活費としてなら入居金も認められるのではないか。。。ある判例を紹介します。
次の両裁決ともに配偶者の為に支出したものである。
1,入居一時金が945万円で、入居者が要介護認定を受けており、その設備も介護生活を行う必要最低限のもの。
2,入居一時金が1億3370万円で、要介護認定はなく、居室面積が広く設備も充実している。
これらは、直接的な贈与税で争われたものではなく、負担した配偶者が亡くなったため、負担額が相続開始の3年以内の贈与として加算されるか否かで争われた。結果、2が加算されたのだが、通常の日常生活に必要な費用の概念が曖昧である。上記の事案からみて、1億円を超えるか否かと判断するのも危険であり、今後も大きな争点となりそですね。