トピックス


2011年12月アーカイブ

法人税における社葬の取り扱い

事業承継の上で、誰しも通る道としてあるのが会社の社長・会長の葬儀です。とうぜん会社に対しての貢献度からすると葬儀に係る費用はすべて福利厚生等の損金計上される経費となると思われますが、社葬費用に関しても適用範囲があります。
①社葬の通知、広告の費用等
②葬儀社に支払った費用等
③墓石、位牌、院号(戒名)等の費用
一般的に葬儀として掛かる費用の内訳は上記の3つにわかれると思います。この3つすべてが損金計上されるわけではありません。結論から言うと①②に関しては一般的には損金処理が認められますが、①に関しては死亡の事情・法人に対する貢献度合等を勘案します。②に関しては通常要するとされる金額は認められます。それでは③はなぜ適用されないかというと、墓石、仏壇、位牌等の費用、院号、そして初七日・満中陰の法要費用は故人に対する退職給与もしくは故人の遺族がその法人の役員等であればその役員等への給与(賞与)として処理されます。
次に、社葬を行った場合に受領した香典の費用はどのような処理になるかですが、結論からすると、法人の収入としても遺族の収入にしてもどちらでも可能です。

M&Aの評価の選択

M&Aの評価として着目すべき点をあげるなら大きく三つの方法に大別されるだろう。この三つの評価を組み合わせて評価することがM&Aの重要なテーマです。
①アセットアプローチ(資産に着目する方法)
会社の財産価値を評価する事により、企業価値・事業価値を算定する方法です。代表的なのは時価純資産価格法で、会社が保有している資産の時価から負債を控除し企業価値を算定するもっとも簡単な方法です。保有資産の価値が企業の価値を左右する不動産業などの事業などを評価する際などに使われる。
②インカムアプローチ(収益やキャッシュフローに着目する方法)
売り手は将来の利益を放棄、買い手は将来の利益をベースに評価する方法です。代表的なのはDCF法によるもので、事業計画を作成し、キャッシュフローをディスカウントして事業価値を算出し、余剰資産を加算して有利子負債を控除して算定する方法です。この方法がもっとも論理的なのでよく使われております。
③マーケットアプローチ(市場価値に着目する方法)
類似する上場企業と評価対象企業の経営指標を比較する事によって企業価値を算定する方法です。代表的なのは類似会社比準法がある。
上記のように代表的な3つの評価方法を紹介しましたが、実際のM&Aではインカムとマーケットの併用法や折衷法が採用されているものをみるとM&Aにおける企業価値評価はキャッシュフローと相場が重要と考えられる。

年末調整の留意点と所得控除額

年末調整は毎月の給与や賞与などの支払の際に源泉徴収した税額と、その年の給与の総額について納めなければならない税額とを比べて、過不足を精算するものです。そこで平成23年度分の留意点と所得控除額の一部をご紹介いたします。
平成23年度は扶養控除の見直しがあり、
①年少扶養親族(16歳未満)に係る扶養控除が廃止されます。
②特定扶養親族のうち、年齢16歳以上19歳未満の者に係る扶養控除の上乗せ部分を廃止し、扶養控除の額が38万円となります。
つぎに、同居特別障害者加算の改組
扶養親族又は控除対象配偶者が同居で特別障害者である場合において、扶養控除又は配偶者控除の額に35万円を加算する措置が特別障害者控除額を75万円に引き上げる変更になります。
「年末控除の対象者」
対象となる人は次のいずれかに該当する人
①1年を通じて勤務している人
②年の中途で就職し、年末まで勤務している人
③年の中途で退職した人のうち、次の人
(1)死亡により退職した人(2)著しい心身の障害のため退職した人で、その退職の時期からみて、本年度中に再就職ができないと認められる人
対象とならない人は次のいずれかに該当する人
①対象となる人と掲げる人のうち、本年度中の主たる給与の収入金額が2000万円を超える人
②2か所以上から給与の支払いを受けている人で、他の給与の支払者に「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人や、年末調整を行うときまでに「給与所得者の扶養控除申告書」を提出していない人

所得控除は
①社会保険料控除②小規模企業共済等掛金控除③地震保険料控除③障害者控除④寡婦(寡夫)控除⑤勤労学生控除
⑤配偶者控除⑥配偶者特別控除⑦扶養控除⑧基礎控除 などがある。

介護保険 Part2

昨日のトピックの続きです。
介護(補償)給付・・・仕事中や通勤中にケガや病気で介護が必要となったときの給付ですが、障害年金または傷病年金受給者のうち一級のすべてと二級の精神神経・胸腹部臓器の障害を有している者が現に介護を受けている場合に介護給付が支給されます。支給額は常時介護の場合と随時介護に区分されさらに介護費用を支出した場合とに分けて各々限度額が決められます。
介護休業給付金・・・介護休業開始前2年間に賃金支払い基礎日数11日以上ある月が通算して12カ月以上ある雇用保険の一般被保険者が、家族、父母、子、配偶者の父母、及び被保険者が同居し、かつ、扶養している被保険者の祖父母、兄弟姉妹、孫を介護するために休業した場合、雇用保険から介護休業給付金が支給されます。なお、要介護一人を複数の者が交代で介護するような場合も各々が受給要件を満たせば給付が行われます。
介護休業給付金は、介護休業開始から翌月の介護休業開始日から翌月の介護休業開始日に応答する日の前日までの1ヶ月を支給単位期間として、次のすべてを満たしている被保険者に93日を限度として休業開始時賃金日額に支給日数をかけた額の40%相当額が支給されます。
①支給単位期間の初日から末日まで継続して雇用保険の被保険者であること。
②支給単位の期間に、全日休業日が20日以上あること。
③支給単位期間に支給された賃金が休業開始時賃金の80%未満である事。

介護保険 Part1

40歳も目前となると気になるのが介護保険です...。40歳になったとき徴収される介護保険料ってそもそもどんなもの?!って事で今回は介護保険についてご紹介いたします。
介護保険とは、市町村が運営する地域保険で、加齢に伴う病気等により要介護状態となったとき必要な保健医療サービス及び福祉サービスにかかる給付を行う事を目的として創設された制度です。また要介護になった原因が労災事故による場合には労災保険から介護保障給付または介護給付が支給されます。反対に、この要介護者を介護する雇用保険の一般被保険者には介護休業給付金が支給されます。そんな介護保険の給付等についてご紹介いたします。
①介護保険上の被保険者について・・・介護保険の被保険者は、第一号被保険者と第二号被保険者から構成されています。
※第一号被保険者とは市区町村の区域内に住所を有する六五歳以上の者
※第二号被保険者とは四十歳以上六五歳未満の医療保険加入者
②保険給付の種類・・・保険の給付として、介護給付と予防給付、この他市町村特別給付があります。要介護者または要支援者と認定された者は、一割負担でこれらの給付を受けられます。ただし、使えるサービスの種類、要介護度区分による限度額があります。なお、介護を要する状態になった原因が交通事故などの場合は、介護保険からの給付は行われません。
明日は介護保険料の徴収方法・40歳になったときの保険料の徴収月・介護給付・介護休業給付金についてご紹介致します。 

M&Aのスキーム

事業承継において中小企業の経営者たちはM&Aを有効に活用している。しかしそのスキームの選択をあやまると事業承継どころではなくなることもあるので、代表的な形態をご紹介いたします。
①株式譲渡・・・売手企業のオーナーが買手企業に保有株式を売却するという方法で、最もシンプルにして一般的なM&Aの方法である。株式が分散している場合は買い集めに労力がかかるというデメリットがある。しかし、会社名や契約関係に変動がなく、株式が変わっただけなので、対外的には大きな変化がなくスムーズな事業の承継がしやすい。
②事業譲渡・・・対象となる事業の資産と営業権のみを売買する方法。企業の一部門のみを譲渡したい場合などに使われる。譲渡対象とした以外の債権・債務はいっさい引き継がないので簿外債権を買手が背負うリスクがない。反面、契約を個々に移転しなければならないので手続きは煩雑である。
③第三者割当増資・・・売手企業が買手企業に対し、新たに株式を発行し、引き受けてもらう方法。会社に資金が注入されることによって会社の財務基盤が強化される。株主には実入りがなく、救済型のM&Aで活用されるケースが比較的多い。
④株式交換・・・売手企業の株主に対し、原則として現金の代わりに買手企業の株式を割り当てる方法。買手にとっては現金がなくとも買収ができるというメリットがあるものの、売手にはデメリットになる。
⑤合併・・・二つ以上の会社のうち一社を存続会社として、その他を消滅会社とする方法。消滅会社の株主には原則として存続会社の株式が支払われる。経営効率が高まる方法であるが、売手企業のオーナーは現金ではなく、買手企業の株式を手にする事になるほか、会社が消滅する事になるので心理的抵抗感が強い方法でもある。
また、従来は合併や株式交換は中小企業のM&Aではほとんど使われていなかったが、会社改正法により、自社株以外の対価を使うことも可能となったので、今後は活用されていく可能性もある。

国民年金法の一部改正

低年金・無年金の発生を防止し、高齢者の所得の確保を支援する観点から、国民年金法の一部が改正されました。実施日は、①については平成23年8月10日(公布日)、②は平成24年10月1日までの間で政令で定める日、③は公布日から2年以内で政令で定める日です。
①第3号被保険者期間に新たに重複する第2号被保険者期間が見つかり年金記録が訂正された場合、それに引き続く第3号被保険者期間を未届け期間として取り扱いが改められ、保険料納付済期間とされることとなりました。
②国民年金保険料を滞納した場合、遡って納付できるのは2年間ですが、本人の希望で、10年前まで納付できるようになります。(3年間の時限措置)
③任意加入社(60歳以上65歳未満で加入期間を増やしたい者)も国民年金基金に加入できるようになります。

取締役等にかかる雇用保険

代表取締役、有限会社の代表である取締役等は雇用保険の被保険者になることはできませんが、代表権を持たない取締役、理事等であって、支店長、工場長としての身分を有し、報酬支払等の面からみて、労働者的性格の強いものであって、雇用関係があると認められる者(兼務役員)については被保険者として扱われます。それでは、労働者的性格とはですが、①役員報酬と賃金を比較して、賃金として支払われる額の方が多い(51%以上)②就業規則等が一般の労働者と同様に適用されていること。兼務役員であることが認められたときには、給与(賃金)として支給されている部分について、その範囲内で保険料が徴収され、離職した時には一般保険者としての給付が受けれます。なお監査役については、商法従業員との兼職禁止規定がありますので、被保険者となりませんが、名目的に監査役に就任しているに過ぎず、常態的に従業員として事業主との間に明確な雇用関係があると認められる場合は、被保険者として扱われます。