トピックス


2011年5月アーカイブ

地震保険の保険金は...

今回の東日本大震災を期に約85%の可能性で30年以内に起こると予測されている東南海地震を見据えて地震保険に加入される方が増えているそうです。今回はその地震保険による保険金収入の税法上の取り扱いについて話します。
地震の被害にあわれた方でもまだまだそのような税務には手をつけれない方もいる中でこのようなトピックスはどうかとご指摘もあるかと思いますが、今後の参考になればと思います。
まず地震保険とはどうのようなものかと云うと、地震保険に関する法律に基づき、地震、噴火、またはこれらによる津波を原因とする火災、損壊、埋没または流出による損害を補填する地震災害保険専用の保険です。それは火災保険に付帯する方式での契約となり、火災保険への加入が前提となります。(火災保険では、地震を原因とする火災による損害などは補填されません)それでは保険の対象は何か?ですが、それは居住用の建物と家財(生活用動産)が対象となり、工場や事務所専用の建物など居住用としてしようされない建物は対象外です。それでは本題ですが、実際に保険金が支払われた場合はその収入はどう税法上の取り扱いになるのか?...答えは非課税所得となります。その規定は、損害保険契約に基づき支払いを受ける保険金で、突発的な事故により資産に加えられた損害に基因して取得するもの、また資産に加えられた損害につき支払いを受ける相当の見舞金についても非課税となります。したがって申告の必要はありません。

使途不明金

交際費や機密費や接待費などの名目での支出は、会社経営上必要な事で、かつ損金算入したい勘定科目ですね。
しかし、税務上ではなかなかそうはいかないもので、その使途が明らかでないものは損金に算入されず、一般的には
「使途不明金」といいますが、内容的にはリベートや手数料、相手方の課税問題を配慮し支出先を秘匿するものであるので、使途説明拒否金又は使途秘匿金と呼ぶほうが相応しいと思います。
さて、この使途秘匿金には損金不算入の他、別途追徴課税制度もあるのはご存知でしたでしょうか。
平成6年4月1日から平成24年3月31日までの間に支出する使途秘匿金についてはその金額の40%相当額だけ法人税の追加課税が行われます。他によく似た意味合いに取られがちなのが、渡切り交際費があります。
これは役員や使用人に対しての機密費、接待費、交際費、旅費などの名目で支給した金額で、その使途が不明であるもの、あるいは業務に関係のないものは給与として計上されます。使途不明金も渡切り交際費ともに資金使途が不明という点で共通していますが、渡切り交際費は法人から役員や使用人の手にいったん金銭がわたっているという点が違います。
この渡切り交際費の取り扱いとして一時的に役員等に支給すれば、それは定期同額給与とはならないので、損金不算入の扱いを受け、さらに、役員個人には所得税の課税がされます。とうぜん渡切り交際費が即、ダブル課税にはなりませんが、中小の同族会社の税務調査の際には答弁の仕方にご注意を。

相続税・贈与税の連帯納付義務

財産の分配も無事に完了し相続税の支払いを終わらせた矢先に、税務署から共同相続人の相続税の支払い通知...。さてこの場合はどうすべきか。
結論から言うと同一の被相続人から相続等によって財産を取得したすべての者は、その相続等によって受けた利益の価格に相当する金額を限度として、互いに連帯納付義務を負うこととされています。このような状態になるには悪意を省くと次にあげるようなケースがあります。バブル当時に高い建築コストで建てた高級賃貸マンションを相続したがその後の不景気で借入金の返済が不能になった場合とか、会社を引き継いだ経営者が自社株を相続したが、経営悪化のために倒産したなど。このような場合に共同相続人に連帯納付通知が来ます。それでは、連帯納付が届いたらどのような義務があるのか。延納の納期限から2ヶ月間は原則7.3%の利子税が、その後は14.6%の延滞税が課せられこれを連帯納付義務者が負担しなければなりません。この連帯納付義務には相続税だけでなく贈与税に関しても適用されます。この場合の連帯納付義務者は贈与者になります。

相続税対策と争族対策

最近、相続と争族対策での相談が多いので必然的によく取り上げるテーマになっていたのですが、税制改正による控除額の引き上げや税率等の内容が多く、基本的な対策のすすめをテーマとして取り上げていなかったので、今更のようではありますが、相続税対策と争族にならない為の三つの方式を紹介いたします。
争族対策として最も有効な手段として遺言がありますが、通常3つの方式があり、それぞれに長所と短所があるので作成の際は十分に検討ください。

遺言書.doc

次に相続税対策ですが、大きく分けると2つのタイプになります。
まずは評価引き下げによるもの
(1)生前の墓地購入・整備・・これは課税資産が非課税資産になります。
(2)空き地の有効活用・・空き地にマンション等を建築しすることで、金銭よりも低く評価され、敷地も更地の評価より低くなります。
(3)小規模宅地の有効利用・・最大で80%が評価減となります。

次に、財産分散によるもの
(1)一般贈与・・一年間に贈与された財産を「財産評価基本通達」に従って評価し、課税価格の合計額から110万円の基礎控除を控除した残額に贈与税率を適用して税額を納付するものです。
(2)贈与税の配偶者控除・・配偶者から居住用の不動産の贈与を受けた場合、基礎控除の他に2000万円の控除がされます。これには次の適用要件があります。

①婚姻期間が20年以上の配偶者からの贈与②贈与を受けた年の翌年3月15日までに受贈者の居住の用に供しかつその後引き続き居住の用に供す見込みであること③過去に贈与者からこの特例をうけていないこと。(3)住宅取得資金の贈与特例(4)相続時生産課税制度・・通常の贈与制度との選択で、2500万円まで無税で行うことができます。ただし、贈与時より時価が上がった場合には有利に、下がったときには不利になり、必ずしも節税にならないのが欠点です。

相続税の未成年者控除と障害者控除

以前取り上げた相続税基礎控除額の縮小と最高税率の引き上げで、資産家の増税が懸念されたが、今回は控除額の引き上げで少しうれしい話になりそうです。

まず、相続税の未成年者控除とはなにかといいますと、相続または遺贈により財産を取得したものが被相続人の法定相続人に該当し、かつ20歳未満の者である場合において、その者について6万円×20歳になるまでの年数により算出した金額を相続税額から控除できる制度です。この上記計算式の6万円が10万円に引き上げられる予定です。
同じように障害者控除も6万円×85歳になるまでの年数、もしその者が特別障害者である場合には12万円×85歳になるまでの年数を相続税額から控除できるという制度です。この金額も6万円から10万円に、そして特別障害者控除の金額は12万円から20万円に引き上げられる予定です。
未成年者や障害者は一般の人より生活費が多くかかることなどに配慮した規定であるために、本人の相続税から控除できない金額については扶養義務者の相続税額から控除することがみとめられています。

2011年公示地価・・・名古屋を中心に回復の兆し

2011年公示地価の変動率は全国的に下落率が縮小。特に名古屋エリアでは、リーマンショックに加えトヨタショックで地価が大幅に落ち込んでいたが、落ち込みが大きかった分、回復が進んでいると見られる。
名古屋圏の下落率は三大都市圏の中でも最も低く、0.8%と全国唯一1%を割っており、名古屋市の住宅街では0.1%の上昇まで記録している。商業地としてはマンション用地取得が活性化したこともあり、全国最大の30.4%の上昇を示した。
全国の住宅変動率の上位10地点を見ても7地点が名古屋市内が占めている。

気になる大阪圏では環境や利便性の良好な潜在需要の強い、芦屋市、神戸市、西宮市などの住宅街では回復傾向。芦屋市では2010年調査の5.7%下落から0.6%に大きく下落率を縮小させている。しかし、大阪市中心部の商業地域はまだまだ大幅な下落が継続している。特に大きな下落場所としては難波駅周辺地区で20.0%と全国で最大の下落率を記録した。

そんな中、2011年公示地価で最も高い価格を示したのは東京都の銀座4丁目2番4号
の山野楽器銀座本店の1㎡あたり2760万円、これでも2.8%の下落であるが、2010年調査の25.0%の下落に比べれば小幅下落であった。次に千代田区丸の内2丁目2番1外の丸の内ビルディングは1.8%の下落で2750万円。他に1㎡あたり2000万円を超えた地点は中央区で4地点、千代田区で2地点と両区内が占めた。

住宅地でも千代田区が上位で続いて港区。そして最も高かったのが、千代田区5番町12番6で1㎡あたり283万円次いで港区赤坂1丁目1424番1外で247万円であった。

中小企業へおススメの助成金制度

つい最近も感じたのですが、日常生活の中でかかる税金に関する控除や優遇処置を知っている一般の人たちはいったい国民全体の何割なんだろうと・・?
納税義務者であるなら、その税に対しての控除や優遇処置は平等に知るべき権利があるのでは・・と疑問を投げかけたままで、今回のテーマにいきます。
ここにあげる助成金制度がすべての中小企業に適するかどうかは別として、こんな制度もあるんだぁと思っていただければ幸いです。

※社員を休業させる(売上高等の減少に伴い、社員を休業させたとき)
※育児休業の取得者が初めて出る。
(育児休業制度を初めて出す、社員数100人以下の中小企業)
※長時間労働の改善をする。
(中小企業がワークライフバランスを考えた労働時間の制度改善をした時)
※正社員への転換制度を設ける
(パートや契約社員を正社員に転換した時)
※短時間正社員制度を設ける。
(フルタイムの社員より労働時間の短い、短時間正社員制度の導入後、利用者があったとき)
※派遣社員を、社員として雇い入れる。
(派遣社員を、派遣期間が終了するまでに直接雇い入れたとき)
※社員に職業訓練を実施する。
(キャリア形成のために、会社が社員に職業訓練を受けさせたとき)
※65歳以上へ定年を引き上げたとき
(中小企業で、65歳以上へ定年の引き上げや、70歳までの継続雇用制度を新たに 導入したとき)
※卒業後3年以内の既卒者に関するもの
(3年以内既卒者を新卒求人によって正社員として採用した時)
(3年以内既卒者をトライアル雇用し、その後正社員として採用した時)
(成長分野等の中小企業が3年以内既卒者を育成しその後正社員として採用し時)
※健康・環境分野の会社が、社員に職業訓練を実施する。
(健康・環境分野の人材育成のため、正社員に職業訓練を受けさせた時)
※障害者を初めて雇い入れる。
(今まで障害者を雇い入れたことのない中小企業が初めて障害者を雇い入れた時)
※就職が難しい人を雇い入れた時
(高齢者・障害者・母子家庭の母をハローワークの紹介で雇い入れた時)
(65歳以上の者をハローワークの紹介で雇い入れた時)

ちなみに平成23年度予算案で変更される制度もありますので、詳しくは厚生労働省のHPで!

法人税・・非常用食料品の購入費損金算入

今回の東日本大震災をうけ、災害などの長期的な備蓄として非常用食料を大量に購入された人・法人が多いニュースが世間を賑やわせました。そういった動きに関して、意義を唱えたいところですがそれはまたの機会にし、今回はその購入費の取得費についてある事例をもとに説明します。

A社は今期、長期備蓄用として長期保存が可能な食料品(缶詰)を総額300万円購入しました。当然A社は購入時にその費用を損金算入しました。
しかし、税務調査側としては長期間備蓄されるものであり、その購入乳費用は貯蔵品として資産計上すべきと指摘。
実際はA社の主張通り、購入時に損金算入が可能です。
それは、食料品は消耗品としての特性があり、非常用とし効果が長期間に及ぶものとしてもやはり食料品は減価償却資産繰り延べ資産には該当しないということです。よって損金算入が可能です。類似事例として、消火器の中身(粉末や消化液)を取り替えた場合もこの取替え費用は取換時の損金として可能です。

相続税基礎控除の縮減・最高税率の引き上げ

これまであった負担緩和の為の相続税の基礎控除額が大幅に減少されることになった。
相続時には土地・建物・預貯金・株式・生命保険(後に説明)があり相続税がかからないように基礎控除が設けれ残された家族への負担を軽減させていたのだが、
控除額が現行の5000万円の定額部分のほか、法定相続人1人当たり1000万円の追加部分が、改正により定額部分が3000万円、法定相続人の追加部分が600万円と4割減に改められた。
さらに税率の区分も現行の6段階から8段階に増やすし、現在の仕組みでは1人当たりの課税遺産額が1億円超3億円以下の部分は40%、3億円を超えた場合の50%が最高税率だが、新制度では2億円超3億円以下については45%、6億円を超えた場合の55%となる。

上記にあげた生命保険では現行の制度である500万円の定額部分のほか、法定相続人数により計算した金額が非課税限度となる計算式は現行のままであるが、法定相続人数の範囲となるものに一定の制約をつけることとなる。
(1)未成年者(2)障害者(3)相続開始直前に被相続人と生計を一にしていた者一般的に(1)(2)は少なくないと考えても(3)は相続時にはすでに成人している場合が多いため保険金の非課税枠が大きく減少するのは明らかだ。